税理士の菅野です。
私は、東京税理士会の八王子支部に登録していますが、そこで主催する確定申告の無料相談会に相談員として参加してきました。
八王子支部での相談会は、八王子市役所、南大沢文化会館、八王子税務署などで開催しています。
私は、南大沢文化会館で相談員として2日参加してきました。
税務相談会とは?
南大沢文化会館での相談会では、基本的に事前予約制で、確定申告の作成にかかる相談ができる場所です。
※譲渡所得、初年度の住宅ローン控除のある方、高額所得者の方は対象とはなっていません。
詳しくはお近くの税理士会で確認をお願いします。
八王子支部では以下のサイトで無料相談の情報発信や事前受付をしております。
【東京税理士会 八王子支部】
税理士相談会で相談にいくには?
①申し込み方法
税理士会の各支部で、Web・電話による事前申し込みができます。
※事前に申込をしていない場合でも、当日相談会場に行けば、多少お待ちいただくとは思いますが、相談員の空き時間に相談できます。
②相談形式
セミナーのような授業形式と違い、ご自身の抱える悩みを相談する場となっています。
また、お1人につき30分まで等と時間の制限があるので、書類を直接ご持参いただいたり、ある程度質問事項をまとめていただけるとスムーズに相談ができると思います。
③会場の様子
相談員の税理士の席が数席あり、来場された順番で、前の人が終わったら次の人が呼ばれていく形式です。
私は2日担当しましたが、1日あたり7~8人の方の申告だったり、相談にのりました。
④相談内容
まずは、相談者の方の確定申告に関するご相談内容をお伺いします。
「申告まで終わらせたい」
パソコンはあらかじめ税務署が用意されているので、ご持参いただいた書類を整理し、e-Taxで確定申告書を作成し、申告まで行います。
「相談者ご自身で申告書を記載して書面で提出したい」
相談者が作成した確定申告書を、税理士が検証した上、書面で提出します。
「判断してほしい」
病気で保険会社から保険金を受け取ったのだけど、申告する必要はありますか?
などの相談のみの方もいらっしゃいました。
今回の初めて参加した相談会での印象
今回の相談会では「e-Taxでの確定申告書の提出したい」とご要望の方が多かったです。
相談者との雑談の中で「確定申告を自分でちゃんとできるか不安を感じている。」という方が多い印象でした。
時間も30分と限られているので、医療費の明細を一緒に作るところからはできませんが、
できるだけ、相談者の方のご要望に沿った対応を心がけましたが、申告が終わった後の相談者は、すごく安心して帰られる方が多かったように感じました。
相談の中でも特に印象に残った相談がありました。
それは、相談者の方との何気ない会話の中で、「今まで過大に所得税を納付されている」ということが判明したことでした。
何気ない会話の中で
毎年参加されている相談者の方が、準備された証憑に基づいて申告書を作成し、申告書の内容を説明し終えて、これから申告作業をしようとなったときでした。
相談者の方から「私は夫に先立たれていて、相談相手がなかなかいなくて、とても助かった」という言葉を聞きました。
その言葉で、「寡婦控除」という所得控除の適用が受けられることがわかり、寡婦控除の適用を受ける確定申告書を作成し申告しました。
自分の顧客であれば、踏み込んで確認しますが、今回のような無料相談会での相手は、不特定多数・・・
ご準備された資料を見ながら、確定申告書を作成していく中で、「ご結婚はされていますか?」や「旦那さんはご健在ですか?」等答えたくない方もいらっしゃる質問は、なかなか聞きづらいのですが、今回は相談者ご自身が打ち明けてくれたので気が付くことができました。
過大に払ってしまった税金は、「更正の請求」という制度で還付を受けることが可能です。
この方にも「時間があるときに、過去の確定申告をもって税務署に相談に行けば、税務署職員が『更正の請求書』の書き方を教えてくれますよ。」とお伝えしました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ご自分で確定申告をしていると「自分は当てはまるのか」「この判断で正しいのか」と悩むケースは少なくないと思います。
そのような時、このような無料相談会などに参加して、税理士に相談しながら確実に申告書を作成することができるので、このような場をうまく活用するのもいいことだと思います。
最後になりますが、
今回のように税理士としての社会貢献ができ、税理士としての心構えを改めて認識できたことが非常にいい経験になりました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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よろしくお願いいたします。